今月に入ってからスランプに陥ってました。
もっと前からだった気もする。

暑さのせいでやる気出ないのかも。と思ってアトリエのクーラーをガンガンにつけてみたが、ぜんぜんやる気出ない。むしろ体は元気なのに制作したくなくて、心の不調が浮き彫りに。
自分なりにこのスランプから脱しようと色々やってました。結果、スランプから抜け出す唯一の方法を見つけた。というか再認識。

目次



結論


とにかく好きなものをインプットあるのみ。
スランプになってる時は、頭の中のアイデアストックが枯渇しているか古いかのどっちかです。

新鮮で新しいアイデアを取り込むことで、情熱とか発想が生まれます。



制作つらい時期



因みに、仕事は別にスランプではなく制作がスランプでした。

ちょっとややこしいのですが、わたしの中で仕事と制作はちょっと違う。
仕事の内容は“陶芸制作とその販売”制作は“新しい作品を作る”こと。

わたしの仕事についてちょっと触れていこうと思う。

・セレクトショップさんからの注文
・月に1回オープンするネットショップの作品制作
・その他個人的な作品のオーダー

が主な仕事内容です。
注文やオーダーなどはわたしのInstagramやTwitterからすでに掲載済みの作品を指定してくれる感じ。
だから、全て既に制作した作品なのである。

1度制作した作品は作るプロセスや何度もやった作業なので体が覚えているのでストレスはありません。(丁寧に、を意識するが)
つまりこれは、量産を前提にした行動。陶芸家が器をたくさん作ってるイメージ。

それに対して制作は、今まで作ったことのない新たな作品を作ることである。
今まで制作した作品とはまた違う新たなアプローチが必要になる。
これをわたしはArt workと読んでいて、今までの作品の体系をさらに進化させるイメージ。
こっちの方がスランプだった。

正直、直近に展示などがないからArt workのほうは今作る必要はないのだけど、やっぱり新しい作品を作らないと楽しくない。

「でもアイデアないし、作りたいものないよ〜」

何か新しい制作したくてもなんも思いつかないのって結構しんどい。



脱スランプ!!


今回の脱スランプは霧が晴れるみたいにパァーと視界がクリアになった。
わたしを救ったのはこの本↓

2019年に大阪市立東洋陶磁美術館で購入


こちらは日本フィンランド外交関係樹立100周年記念特別展『フィンランド陶芸 芸術家たちのユートピア―コレクション・カッコネン』の作品集です。

展示もですが作品集の内容もかなり充実している。
普段はあまりみることの出来ないフィンランド陶芸が作家ごとに見やすく紹介されています。



この本は普段かなりネットで探さないと出てこないような、フィンランド陶芸の主要作家たちの作品を一冊にまとめた良書です。



この作品集を久々に見て心があったまるというか、緊張が解かれた感じがしました。
そもそも今回のスランプはアイデアの枯渇もあったが、SNSで毎日流れ続けているクオリティの高いかっこいい陶芸作品と自分の作品とを比べてしまったのが原因の1つだったと思う。
ろくろでピシッと形作られたかっこいい作品や白くてツルッとした清潔感のある作品などを見ていると、ちょっと自信がなくなってしまった。

でもこの画集をみて、いい意味での陶芸のゆるさや、クラフトの素朴さ、陶器の温かみなど、本来自分が好きな作品を思い出すことができた。

ピシッとしてたりツルッとしてたり、かっこいいけど、わたしが作る必要はないよね。

わたしは、ゆるくて、素朴で、温かいフィンランド陶芸が大好きだった。


ではまた:)