ネタバレあります!

目次



名作…。



ブリブリ王国の秘宝、ヘンダーランド、アッパレ! 戦国大合戦はめっちゃ好きで何度か観たんですが大人帝国の逆襲は1回しか観たことなかった。

さっき見終わったばかりなんですが余韻がすごい。
映画全体をつつむエモーシャルに頭おかしくなりそうです。

大人になって改めて観て感動したって人は多いんじゃないでしょうか。私もその1人。
子供時代には家族の絆に感動した覚えがありますが、大人になって見返すと映画全体をつつむ切ない哀愁が涙腺を刺激します。

昭和を懐かしむ世代ではないのですが、素敵な思い出や幼少期の懐かしい気持ちをアニメーションで見事に表現してる。
前半の不穏な空気、映画全体の哀愁、ギャグシーン、どれを取っても最高!


秀逸だと感じたシーン①冒頭20世紀博


楽しげなテーマパークかと思いきや子供たちは退屈そうに親を待っていて、20世紀博へ入場する子供たちもすごく嫌そう。
子供を託児所にあずけて大人たちがはしゃぎ回るシーンめっちゃこわい。

「懐かしいってそんなにいいものなのかな?」「ママがママでなくなっちゃうような気がするんだ」




秀逸だと感じたシーン②帰りの車内


車で夕焼けのなか帰ります。みさえとヒロシは楽しそうに話していてしんちゃんの話は耳に入っていない。大人たちだけがわかる話に子供は困惑します。

ここの作画が神。夕焼けの影がみんなの顔に落ちていて日常が壊れてしまいそうな不穏な雰囲気。
ヘンダーランドもですがクレしんの映画って不穏な演出めっちゃうまいと思う。



秀逸だと感じたシーン③大人が消えた街


本来ならできないコンビニのただ食いや、大人しか入れないバーに子供だけで入っちゃう感じ、子供はワクワクするんじゃないでしょうか!しかも最終的には百貨店に泊まるという夢のようなシュチュエーション。
実際私はこのシーンを覚えてるし、やってみたいと思ってました。



秀逸だと感じたシーン④ひろしの回想

たぶん大人はみんなここで涙するんではないでしょうか。
わたしは大号泣しました。

大阪万博にいるひろしと迎えにきたしんちゃん。(ひろしの胸にはEXPO’70のバッチが。このバッチはひろしが欲しがっていたEXPO’70という部屋へのパス。恐らくこの部屋では自分を体験できる特殊な部屋なんだと思う。)

そこからひろしの回想シーンが始まる。
ひろしからみた銀之助の大きな背中とか、仕事頑張る姿とか家族と過ごした日々とか。なんでこんなにも感動するんだろう…

そして大人のひろしが泣いてしんちゃんをハグするシーンが本当に泣ける。
「とーちゃんオラがわかる?」「あぁ…ああ」
子供のひろしが見ていた大阪万博の景色は全てハリボテだったのも虚しい。

このシーンを見るだけでも価値がある。



秀逸だと感じたシーン④夕焼けと匂い

ノスタルジックな切ない感情を”匂い”と表現するのが秀逸。懐かしい匂いを嗅ぐと一気にその思い出が蘇るもんね…。切ない懐かしい匂い、とても解ります。
「夕焼けは人を振り返らせる」というセリフで気づきましたが今作は本当に夕焼けが多い。
はじめの夕焼けとおわりの夕焼けでなんでこんなにもイメージが違うのだろう。

***

ひろしたちが夢中になってるのを子供が困惑するのと同じで、実際に『オトナ帝国』を見た子供は大人たちが何にそんなに夢中になってるのかわからないんですよね。
私も子供の時に観た感想は、大人が突然子供みたいになって怖い。ってのとギャグシーンしか覚えていませんでした。

ところどころに散りばめられた言葉のセンスやbgmが今作をより魅力的なものにしているように感じます。

大人になって改めて観て大好きな映画の1つになりました。
子供は楽しんで、大人は感動する、この映画は本当に名作としか言えません。

最高のアニメ映画

感動をありがとうございます!


ではまた:)